【代謝はさがらない❓】年を取ったから痩せないは間違い?腹に脂肪がつく“本当の原因”がついに解明された

医学
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ダイエットしている方、目からうろこのニュースです。

「年を取るとお腹に脂肪がつく」というよく知られた通説が、アメリカの研究によって科学的に再検証されました。

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UCLA医学部とシティ・オブ・ホープ・メディカルセンターの共同研究チームは、国際学術誌『サイエンス』に掲載した論文を通じて、中年以降に内臓脂肪が増える主な要因は「エネルギー消費の低下」ではなく、「脂肪前駆細胞(APC)」と呼ばれる未成熟な細胞の活性化にあることを発表しました。

脂肪前駆細胞(APC)とは?

脂肪前駆細胞(APC)とは、脂肪細胞(adipocyte)に分化する前段階の細胞のことです。体内の脂肪組織に存在し、脂肪細胞の再生や増加、脂肪代謝の調節に関わる非常に重要な細胞です。


APCの主な特徴

特徴内容
✅ 起源**間葉系幹細胞(MSC)**から分化
✅ 存在部位主に皮下脂肪内臓脂肪骨髄などの脂肪組織内
✅ 分化能力白色脂肪細胞褐色脂肪細胞ベージュ脂肪細胞に分化可能
✅ 表面マーカーCD34⁺、Sca-1⁺、PDGFRα⁺など(マウス)、ヒトではCD29、CD34、CD105などが目印になることも
✅ 役割エネルギー貯蔵、ホルモン分泌、炎症応答の調節などに関与する脂肪細胞の元となる

なぜ重要なの?

脂肪前駆細胞の働きは、肥満、糖尿病、脂肪肝、代謝性疾患の研究において非常に注目されています。たとえば…

  • 肥満では:APCの増殖と分化が活性化され、脂肪組織が拡大します。
  • 老化や慢性炎症では:APCの分化能が低下し、脂肪組織の機能が損なわれることがあります。
  • 再生医療では:APCを利用して、組織修復や再生が研究されています。

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研究によれば、成人のエネルギー消費量は20歳から60歳までほぼ一定である。したがって、これまで信じられていた「年齢による代謝低下」が腹部肥満の原因とは限らないそうです。

研究チームはマウスを用いた実験を通じて、若いマウスでは既存の脂肪細胞が肥大化するのに対し、中年のマウスではAPCが急速に分化し、新たな脂肪細胞を生成。特に腹部への脂肪蓄積が顕著であることを確認しました。

この研究は、脂肪細胞の増加が単なるカロリー過剰摂取や運動不足によるものではなく、加齢に伴う細胞レベルでの「体内プログラム」によって引き起こされる可能性を初めて示しました。

さらに、APCが中年期に「年齢特異的な前脂肪細胞(CP-A)」という新しい幹細胞の形に変化し、腹部脂肪をより効率的に蓄積しやすくなるという点も明らかになった。

CP-A細胞とは?

CP-A細胞は、脂肪前駆細胞(APC)の中でも、中年期に特異的に増加する前脂肪細胞のサブタイプです。マウスおよびヒトの内臓脂肪組織で確認されており、特に9ヶ月齢のマウスで増加し始め、12ヶ月齢でピークに達し、18ヶ月齢で減少することが報告されています 。


主な特徴

  • 高い増殖能と分化能:CP-A細胞は、他の前駆細胞と比較して、脂肪細胞への分化能力が著しく高いです。
  • LIFRシグナルの依存性:白血病抑制因子受容体(LIFR)シグナルが、CP-A細胞の脂肪形成に不可欠であることが示されています。LIFRを阻害すると、CP-A細胞の脂肪形成能が大幅に低下しますが、若い脂肪前駆細胞には影響しません 。
  • 性別特異性:この現象は、主に雄の内臓脂肪組織で顕著であり、性別による脂肪蓄積の違いが示唆されています。

研究の意義と応用

  • 肥満メカニズムの解明:中年期の内臓脂肪蓄積の主要な原因として、CP-A細胞の存在が明らかになりました。
  • 新たな治療標的:LIFR阻害剤の慢性投与により、中年期の内臓脂肪蓄積を防止できる可能性が示されています。
  • ヒトへの応用:ヒトの組織サンプルでも類似のCP-A細胞が確認されており、将来的な肥満や代謝障害の治療法開発につながると期待されています

研究チームは、このプロセスに深く関与するタンパク質「白血病抑制因子受容体(LIFR)」および「STAT3」に着目しており、これらを標的とした治療法が将来的に腹部肥満のみならず、糖尿病、心血管疾患、メタボリックシンドロームなどの予防にもつながると期待しています。

専門家たちは「中年の腹部肥満は単なる生活習慣の問題ではなく、細胞レベルからの理解と治療が必要な時代に来ている」と強調しています。今後、「なぜ太るのか」という問いに対する答えは、より高度なバイオロジーに基づいた個別化医療へと進化していくでしょう。

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もはやダイエットは医学の力も必要とされているのでしょうか。


 

 

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