- 2026年を静かに迎えに行くための話
- 第1章:2026年は「未来」ではなく「現実の延長線上」にある
- 第2章:人を助けるAIとは何か?――誤解されがちなAI像
- 第3章:AI・自動化業界の中でも「伸びるところ」「伸びないところ」
- 第4章:2026年に向けて伸びる具体業界①
- 第5章:具体業界② エネルギー・電力の“裏方”ビジネス
- 第6章:具体業界③ 医療・介護 × テクノロジー
- 第7章:会社を見るときの具体的チェックポイント
- 第8章:【実体験】年始の静かな決断が、後から効いてくる
- 第9章:2026年に向けた資産運用の考え方まとめ
- 第10章:では実際に、「人を助けるAI」に取り組んでいる会社はどこか
- 第11章:3社に共通する「伸び続ける会社の条件」
- 終章につながるひとこと
2026年を静かに迎えに行くための話
――「人を助けるAI」という視点から考える、これから伸びる業界とお金の向き先
「人を助けるAI」という言葉に共感していただけたこと、とても嬉しく思います。
実はこの言葉、投資や資産運用を考えるうえで、これからますます大切な“軸”になっていくと私は感じています。
なぜなら、2026年という年は、
技術が進歩する年 というよりも、
人間が限界を迎え始める年
だからです。
体力、時間、人数、資源――
あらゆるものが足りなくなるなかで、
「人を置き換える技術」ではなく
「人を支える技術」だけが、長く必要とされていきます。
この記事では、前回お伝えした内容をさらに深く掘り下げながら、
- なぜその業界が伸びるのか
- どんな会社が生き残りやすいのか
- なぜ“派手ではない成長”が一番強いのか
といった点を、できる限り具体的に、そして“人の体温”を残したまま書いていきます。
少し長い文章になります。
ですが、年始や休日の静かな時間に、ゆっくり読み進めていただけたら嬉しいです。
第1章:2026年は「未来」ではなく「現実の延長線上」にある
未来の話をするとき、私たちはつい
「新しい技術」
「画期的な発明」
「一発逆転のチャンス」
を思い浮かべがちです。
けれど2026年は、SFのような世界ではありません。
むしろ、
- 人が足りない
- 現場が回らない
- コストが上がる
- 責任だけが増える
そんな現実の延長線にあります。
だからこそ、2026年に伸びる産業は
「夢を売る業界」ではなく、
「困りごとを減らす業界」
なのです。

第2章:人を助けるAIとは何か?――誤解されがちなAI像
AIと聞くと、いまだにこんなイメージを持つ人も多いかもしれません。
- 人の仕事を奪う
- 冷たい
- ブラックボックス
- 一部の天才だけが使うもの
しかし、現場で本当に使われているAIは、まったく違います。
● 実際の現場でのAIの役割
- 書類作成を自動化する
- ミスを事前に教えてくれる
- 予定を最適化する
- 判断材料を整理してくれる
つまりAIは、
人が疲れているときに、そっと支えてくれる存在
になりつつあります。
この方向性を理解している企業、そしてそれに投資する人が、2026年以降に報われていきます。
第3章:AI・自動化業界の中でも「伸びるところ」「伸びないところ」
■ 伸びにくいAIの特徴
- 流行り言葉だけで中身がない
- 消費者向けで差別化が難しい
- 無料サービス依存
- 利益モデルが曖昧
こうしたAIは、話題にはなっても長続きしません。
■ 2026年に向けて伸びるAIの特徴
- 業界特化型(医療、建設、物流など)
- 導入後にやめられない
- 現場の声から生まれている
- すでに利益を出している
特に重要なのは、「誰が使っているか」です。
エンジニアではなく、
医師、工場長、経理担当、介護士――
そういった人たちが
「これがないと困る」
と言っているかどうか。
第4章:2026年に向けて伸びる具体業界①
地味だけど強い「BtoB SaaS」

BtoB SaaSとは、企業向けの定額制ソフトサービスのことです。
例を挙げると、
- 経理・会計の自動化
- 勤怠・労務管理
- 在庫・物流管理
- 顧客データ管理
これらは決して華やかではありません。
SNSでバズることもほぼありません。
しかし、
- 解約率が低い
- 毎月収益が積み上がる
- 景気変動に強い
という特徴があります。
● なぜ2026年に強いのか
理由は単純です。
人が減るから。
人が減ると、
「ミスを許容できなくなる」
「属人化が危険になる」
そこで、業務を支えるソフトが不可欠になります。
第5章:具体業界② エネルギー・電力の“裏方”ビジネス
再生可能エネルギーという言葉は、どこか理想論に聞こえるかもしれません。
ですが、現実問題として、
- 電気代は上がり続ける
- 電力は不安定になる
- 災害リスクは増える
という状況にあります。
● 注目すべきは「発電」より「制御」
- 電力を貯める蓄電池
- 電力使用を最適化するAI
- 電力需給を管理するソフト
これらは、派手なニュースにはなりませんが、
2026年に向けて確実に需要が増えます。
第6章:具体業界③ 医療・介護 × テクノロジー
この分野は、「人を助けるAI」を語るうえで外せません。
![]() |
新品価格 |
![]()
● 現場で起きていること
- 医師が足りない
- 看護師が疲弊している
- 介護職の離職率が高い
ここでAIがやっているのは、
- 診療記録の自動入力
- 画像診断の補助
- 介護計画の作成支援
つまり、
命の判断を奪うのではなく、支える
役割です。
この思想を持つ企業は、短期的な利益よりも信頼を積み上げています。
第7章:会社を見るときの具体的チェックポイント
2026年を見据えた企業選びで、私が重視しているのは次の点です。
- 社長の言葉が現場寄りか
- 顧客事例が具体的か
- 売上が急成長しすぎていないか
- 利益率がゆっくり改善しているか
- 採用ページに「人」が見えるか
数字も大切ですが、
文章の温度も、実は重要な判断材料です。
第8章:【実体験】年始の静かな決断が、後から効いてくる
前回少し触れた話を、もう少し詳しくお伝えします。
その年の年始、私は特にやることもなく、
正月明けの空いた喫茶店で、ノートを広げていました。
そこで書いたのは、
- 今年、社会で一番困ることは何か
- それを解決するのは誰か
答えはとても地味でした。
「人がいない」
「現場が回らない」
その後に選んだのは、
名前も知られていない企業でした。
ですが、その企業は
現場からの紹介だけで顧客を増やしていた
のです。
数年後、気づけば評価は大きく変わっていました。
派手な勝利ではありません。
ただ、「困っている人のそばにある会社」を選んだだけでした。
第9章:2026年に向けた資産運用の考え方まとめ
- 未来を予想しすぎない
- 現場の声を信じる
- 派手さより持続性
- 技術より思想を見る
「人を助けるAI」という視点は、
単なる技術論ではありません。
それは、
これからの社会が、何を必要としているか
という問いそのものです。
第10章:では実際に、「人を助けるAI」に取り組んでいる会社はどこか
ここまで読み進めてくださった方の中には、
きっとこんな気持ちが芽生えているのではないでしょうか。
「考え方はわかった。
でも、実際に“人を助けるAI”を本気でやっている会社って、どこなんだろう?」
この問いは、とても健全です。
そして、答えは意外と派手ではない場所にあります。
ここでは、特定の銘柄を推奨する目的ではなく、
「こういう会社の姿勢を参考にすると、2026年の方向性が見えやすい」
という視点で、3社をご紹介します。
いずれも共通しているのは、
- 現場起点で技術を育てている
- AIを主役にしすぎない
- 人の判断を尊重している
という点です。
① エムスリー(M3)

――医療現場の「考える時間」を取り戻すためのAI
医療×ITの分野で、長年静かに存在感を放ってきたのがエムスリーです。
この会社の本質は、
「AIで医師を置き換える」ことではありません。
むしろ逆で、
- 医師が本来やるべき判断に集中できるようにする
- 情報収集や事務作業の負担を減らす
- 孤立しがちな医師同士をつなぐ
こうした**“余白を取り戻す”ための仕組み**を作ってきました。
たとえば、診療に関する膨大な論文や最新知見。
それを人間だけで追いかけるのは、正直無理があります。
そこでAIが、
- 関連情報を整理し
- 必要な部分だけを提示し
- 最終判断は必ず人に委ねる
このスタンスを崩していません。
医療の世界では、「責任を取るのは人間である」という前提が何より重要です。
エムスリーのAIは、その前提を一度も裏切っていない。
だからこそ、派手な話題がなくても、
2026年に向けて“信頼の資産”を積み上げ続けている
そんな会社だと感じます。
② PKSHA Technology

――AIを「裏方」に徹する存在として育ててきた会社
PKSHA(パークシャ)は、AI業界の中では少し変わった立ち位置にいます。
というのも、この会社は
「AIすごいでしょ?」
という見せ方を、あまりしません。
代わりにやってきたのは、
- コールセンターでの対応支援
- 社内問い合わせの自動化
- 金融・行政の業務効率化
など、人が疲れやすい場所へのAI導入です。
たとえば、コールセンター。
感情労働が多く、離職率も高い現場です。
PKSHAのAIは、
- 会話をリアルタイムでサポートし
- 過去事例を即座に提示し
- オペレーターが一人で抱え込まないようにする
主役はあくまで人。
AIは「横に座ってメモを渡してくれる同僚」のような存在です。
この距離感こそが、
2026年以降に生き残るAI企業の条件
だと私は思います。
③ オプティム(OPTiM)

――現場に“行ってから”AIを作るという思想
オプティムという会社を語るとき、
必ず触れておきたいのが、その開発姿勢です。
この会社は、
- 農業
- 建設
- インフラ点検
といった、「ITとは縁がなさそうな現場」に、積極的に入り込んできました。
特徴的なのは、
机上でAIを作らない
という点です。
実際に、
- 畑に行く
- 建設現場に立つ
- 作業員の話を聞く
そのうえで、
「どこが一番しんどいか」
「どこをAIが手伝えばいいか」
を考える。
だから彼らのAIは、
- 作業を奪わない
- 経験を否定しない
- ベテランを助ける
方向に設計されています。
2026年に向けて、日本の一次産業やインフラは、
ますます人手不足に直面します。
そのとき、
現場を理解しているAI企業だけが、残る
オプティムは、その代表例のひとつです。
第11章:3社に共通する「伸び続ける会社の条件」
ここで挙げた3社は、業界も規模も違います。
ですが、驚くほど共通点があります。
それは、
- 「人を置き換えない」と最初から決めている
- AIを“目的”ではなく“手段”として扱っている
- 現場の尊厳を守っている
という点です。
この思想は、決算資料よりも
導入事例の文章
社員インタビューの言葉
に、はっきり表れます。
2026年に向けた資産運用では、
数字と同じくらい、
「この会社は、人をどう見ているか」
を見ることが、実は一番の近道かもしれません。
終章につながるひとこと
「人を助けるAI」という考え方は、
優しさの話ではありません。
それは、
社会が限界を迎えつつあるという現実に、
どう向き合うか
という、極めて現実的な問いです。
そして、その問いに正面から向き合っている会社は、
2026年以降、ゆっくりと、しかし確実に評価されていきます。
![]()



コメント