🌏2024年からのインド株、今どうなっている?
注目が続く理由と、これからの展望を初心者にもわかりやすく解説!
2024年は「インド株元年」と呼ばれるほど、世界中の投資家から注目が集まりました。
人口世界一の国となり、デジタル化や製造業の拡大、政府のインフラ投資など、数々の成長要因を背景に「次の中国になる」と期待されたのです。
では、あれから1年。2025年現在、インド株はどのように評価されているのでしょうか?
本記事では、初心者にもわかりやすく、最新の市場動向・評価・リスク・今後の見通しをまとめます。さらに、インドの成長と関係の深い「日本株3銘柄」もご紹介します。
🔹なぜ2024年にインド株が注目されたのか?
2024年、世界の株式市場で最も話題になったのが「インド」です。
その背景には、以下のような要因がありました。
- 人口ボーナス: 2023年に中国を抜いて人口世界一となり、労働力と消費力が同時に拡大。
- 経済成長率が高い: 年率7%前後のGDP成長を維持。これは主要国の中でトップクラス。
- 「中国+1」戦略: 企業が生産拠点を中国から分散する動きの中で、インドが有力候補に。
- デジタル化の急進展: スマホ・QR決済・オンライン行政など、IT基盤が爆発的に普及。
- 安定した政権運営: モディ首相のもとでインフラ投資・雇用政策などが進展。
これらが重なり、海外からも国内からも資金が流入。株式市場は史上最高値を更新し、ETFや投信でもインド関連商品が人気となりました。
📈実際のパフォーマンス:2024年〜2025年のインド株
2024年のインド株(代表指数:Nifty50、Sensex)は、年間で約13%上昇しました。
世界的に景気減速や金利高が続く中で、これは非常に強い数字です。
・2023年初: 約45ドル
・2024年末: 約54ドル
・上昇率:+20%超
→ 新興国の中で最も安定したパフォーマンスを記録。
ただし、2025年に入ると「やや伸び悩み」が見られています。理由は後ほど詳しく解説します。
⚠️最近の評価:「割高感」が意識され始めた理由
インド株は成長期待から株価が急上昇したため、現在はバリュエーション(株価水準)がかなり高い状態にあります。
簡単に言うと、「将来の成長をすでに織り込んだ価格」になってきているのです。
- PER(株価収益率):約23倍(新興国平均の1.5倍)
- PBR(株価純資産倍率):約3.4倍(アジア平均より高め)
- 外国人投資家が「利益確定」を進める動きも
理由は「成長率の鈍化」と「高すぎる株価水準」でした。
つまり、「インド経済は好調だが、株価が少し先走りすぎた」という状況です。
💡それでも人気が続く理由:構造的な成長力
割高感があるとはいえ、世界の投資家がインドを完全に見限ったわけではありません。
むしろ長期目線では「最も有望な市場の一つ」と見られています。
1. 若い人口と巨大な消費市場
平均年齢はわずか28歳。働く世代が多く、消費意欲も旺盛です。
これが家電・住宅・自動車・金融サービスなどあらゆる分野の需要を押し上げています。
2. デジタル経済の成長
インドではスマホ決済「UPI」が急拡大。国民のほとんどがオンライン送金を日常的に利用しています。
また「デジタル行政」「電子ID(Aadhaar)」など、国ぐるみのデジタル化が進行中。
3. グローバル企業の製造拠点化
Apple、Samsung、Foxconnなどがインドに工場を設立。
「世界の工場」としてのポジションを少しずつ中国から奪いつつあります。
この波に乗る日系企業も増えています。
📊今後のリスクと注意点
投資初心者にとって、インド株は「成長ストーリーに乗りたいけど、リスクも気になる」市場です。
主な注意点を整理します。
- ①為替リスク: ルピー安が進むと、円やドルに換算した時の利益が減る。
- ②物価上昇: エネルギー・食品価格が上がると、企業の利益を圧迫。
- ③政治イベント: 選挙や政策転換による一時的な不安定さ。
- ④外国人資金の流出: 米国金利上昇などで資金が逆流するリスク。
- ⑤バリュエーション: 割高水準が長く続くと、急落リスクも。
ただし、これらのリスクは短期的な揺れであり、長期的な構造成長が続くかぎり、インド市場の魅力は残ります。
🌍インド株関連の「日本企業」3選
「直接インド株を買うのはハードルが高い」という方におすすめなのが、
インド経済の成長と深く関わる日本企業への投資です。
① スズキ(7269)

▶ 背景: インド自動車市場の約40%を占有。中間層の拡大で小型車需要が急増。
▶ 展望: EV(電気自動車)・ハイブリッド戦略を強化中。政府のインフラ支援も追い風。
スズキは「インドの成長=業績拡大」に直結する代表的銘柄。実質的に「インド消費の代名詞」とも言えます。
② 住友商事(8053)

▶ 背景: 鉄道、インフラ、発電、医療、金融など、幅広く現地企業と提携。
▶ 展望: 今後も「インド都市化」「エネルギー需要拡大」に乗る構造的なポジション。
特に鉄道インフラと発電分野で、政府系案件に多数参入しており、長期的な成長が期待できます。
③ TDK(6762)

▶ 背景: 「メイク・イン・インディア」政策の進展で、現地生産を拡大中。
▶ 展望: EVバッテリー、電子部品需要の爆発的増加が期待。
インドのデジタル・製造業成長の恩恵を受けやすい企業の一つです。
📘まとめ:インド株投資の今とこれから
● 2025年: 成長ストーリーは続くが、割高感や調整リスクが台頭。
● 長期視点: 若い人口・デジタル化・製造移転など、構造的な強さは維持。
投資初心者の方は、いきなり現地株に投資するのではなく、まずは
・日本のインド関連株(スズキ、商社、電子部品)
・インドETF(例:iShares MSCI India、NEXT FUNDSインド株式指数)
などを活用して、「インドの成長をシェアする」形での投資がおすすめです。
🧭これから注目すべきポイント
- インド政府のインフラ・製造支援策の継続性
- 外国資金の流入トレンド(特に米金利動向との関係)
- 企業業績(EPS成長)が株価の期待に追いつくかどうか
- ルピー相場の安定(為替リスク)
- インド関連ETFや投信のパフォーマンス推移
今後も短期的な調整はあるでしょう。しかし、10年スパンで見れば「インドの時代」はこれからが本番です。
焦らず、時間を味方につけることが成功のポイントです。
🌟まとめ:インド株は“今すぐ買う”より“長く付き合う”投資対象
短期の上げ下げよりも、長期の成長力と構造変化に注目。
「将来の成長国に今から関わっておく」ことこそが、賢い選択です。

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