定年退職を迎えた多くの人にとって「退職金」と「老後資金」は人生の安心材料です。しかし、その大切なお金を投資に回し、失敗してしまうケースも少なくありません。今回は実際にあった3つの失敗談をもとに、老後資産運用で気をつけたいポイントを紹介します。
失敗談①:退職金を暗号資産に全額投じて大損
投資先:暗号資産(ビットコイン・アルトコイン)
67歳の佐藤さん(仮名)は、退職金の約2,000万円を「一発逆転を狙える」と暗号資産に投資しました。知人から「仮想通貨は将来10倍になる」と勧められたのがきっかけです。最初は価格が急騰し、資産が2,500万円を突破。「やはり自分は運がいい」と舞い上がりました。
しかし、その後は暴落。アルトコインは価値がほぼゼロになり、残高はわずか400万円に。
「夢の老後どころか、毎日が悪夢です。値動きの激しさに耐えきれず、健康まで損ねてしまいました」

失敗談②:不動産投資で空室リスクに直面
投資先:中古ワンルームマンション(地方都市)
60歳の田中さん(仮名)は、老後の安定収入を得るために不動産投資を開始しました。営業マンから「年金代わりになりますよ」と言われ、ローンを組んで地方都市のワンルームマンションを購入。
しかし入居者が決まらず、家賃収入はゼロ。修繕費や管理費ばかりがかさみ、ローンの返済は年金から捻出せざるを得なくなりました。結果、手元の生活費が削られ、貯金も取り崩す日々に。
「不動産は堅実と思っていましたが、空室リスクを甘く見ていました」

失敗談③:高配当株への集中投資で資産半減
投資先:国内の高配当株(電力会社・海運株など)
65歳の中村さん(仮名)は「配当金生活」に憧れ、退職金の大半を高配当株に集中投資しました。最初の1年は毎月の配当で旅行も楽しめ、「これが理想の老後だ」と感じていたそうです。
しかし、エネルギー価格の変動や景気後退で株価が下落。配当も減配となり、資産は半分近くに目減りしました。
「株は持っていれば安心と思っていましたが、企業業績の影響を大きく受けることを理解していませんでした」

老後資産運用で失敗しないためのポイント
- 一発逆転を狙わない – 暗号資産やFXなどハイリスク投資は避ける。
- 分散投資を徹底する – 特定の株や不動産だけに集中投資しない。
- 流動性を意識する – 老後は「必要なときに取り崩せる資産」が重要。
- 信頼できる情報源を選ぶ – SNSや営業トークに流されない。
- 生活資金と投資資金を分ける – 「失っても生活に困らない額」で投資する。
まとめ
今回紹介した3つの失敗談は、「老後資金を増やそう」と思った結果、むしろ減らしてしまったケースです。老後資産運用で大切なのは「欲をかきすぎないこと」「安定を最優先すること」です。資産を守ることが、安心して暮らせる老後への第一歩だと言えるでしょう。
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