今回は年齢に応じたトレーニングについてお話したいと思います。
ヒトはすべての器官が同じように成長するわけではありません。年齢に応じて成長するポイントがことなります。スキャモンの発育曲線というグラフがございます。
このような感じですべてが右肩上がりに成長しません。なのでトレーニングも年齢に応じた内容にしないと逆効果になってしまうこともあります。
こちらは最も神経系が発達する時期になります。ゴールデンエイジの時期は相手の動作をマネする能力が発達します。ダンスをすぐ習得する、サッカーの足さばき向上、テニスのボレーがうまくなる、だそうです。
足が速くなったり、サッカーのシュート力が上がることもありますが、筋力向上も考えられます。しかし、筋肉向上は高校生になってからです。ここでこれらの向上が考えられるのは、走る足の動かし方が上手くなる、ボールの蹴り方が上手くなりシュートが向上した、というのが今回のケースでしょう。スキャモンの発育曲線でも分かるように、神経系が急激に発達します。この時期には※巧緻性トレーニングをおすすめします。
※体を思い通りに動かす訓練
中学生(13歳~15歳)
この時期は外見的には生殖器が最も発達します。運動的には心肺機能が伸びる時期です。簡単にいうとマラソンです。どのくらいの強度でトレーニングしたらよいかは、過去に記載した痩せる走り方:適正心拍数を考察を参考にしていただけたらと思います。
中学校で運動部に入ると、最初のうちは走らされることが多いと思います。あれは理にかなってるわけですね(笑)
高校生以上
体の成長速度にもよりますが、この辺りから筋力トレーニングが可能になります。自重の筋トレではなく、ダンベルやマシンを使ったトレーニングです。
そもそも高校生未満が筋トレを推奨されないのは、筋肉付着部の剥離骨折のリスクがあるからです。成長期の骨端には成長軟骨というものがあり、これが固くなり骨になります。そしてまたその骨端に成長軟骨がついて、、、という感じで骨が伸びていきます。これが骨格が大きくなる仕組みです。
生後6か月から行えるトレーニングがあります。「足の裏を刺激する」ことです。まだ歩けないので、誰かが足の裏を触ってあげてください。足の裏の神経系が刺激されて歩き始めるときに早く歩けるようになります。また、神経の数が増えるので、幼少期などで運動が得意になる可能性が高いです。
まとめ
「足の裏触る→神経系のトレーニング→心肺機能トレーニング→筋力トレーニング」ざっくりこのような感じでトレーニングの展開をしていきます。運動することは大切ですが、間違えたトレーニングを選択してしまうとケガのリスクも伴います。とくに子供は症状を正確に訴えられないので、周りの指導者はある程度、勉強して接しましょう。