前記事にも載せたビジョントレーニングです。
実は、こどもの学習思考の向上を担っているトレーニングです。下記図をご参照ください。
このように段階的にトレーニングしていくと、学習思考が発達すると言われております。図の1番下から4番目までがビジョントレーニングの領域になります。
基礎となる感覚機能
これは五感を指します。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の5つです。五感が機能していないのに、もっと複雑な訓練してもダメってことですね。極端な話、バスケうまくなりたくて練習したとしても、五感が使えなかったらどうですか?何もできないですよね。
その五感の中で視覚が全体の情報収集の83%を支配しているので、視覚を鍛えることが、全体の底上げになるわけです。
5つの視覚能力
ここでは、視覚についての機能を紹介したいと思います。
- 追従性眼球運動
- 跳躍性眼球運動
- 両眼視機能
- 視空間認知
- 目と手の協応動作
大きく、この5種類になります。
①追従性眼球運動
「追従性眼球運動」とは、動いているもの、止まっているものに関わらず頭を動かさずに目で追いかける運動です。例えば、ボールの動きを目で追いかける、文字の書き順を覚える、一点を見つめ続ける、などです。
②跳躍性眼球運動
「跳躍性眼球運動」とは、多くの中から見たいものをとらえる時に役立つ目の働きです。例えば、本を読んでいて次の行に視線を移す、応援席の中から自分の家族を探し出す、などがこれにあたります。
③両眼視機能
「両眼視機能」とは、両眼で同時にものを見る、同じ一つものとして立体的に認識する機能のことです。例えば、ホワイトボードに書かれた文字をノートに書き写す、遠くから投げられたボールをキャッチする、などです。
④視空間認知
「視空間認知」とは、空間をみて何かどのような状態になっているかを知ったり、平面の地図や絵を見て立体的にイメージしたりする能力のことです。例えば、二次元の地図からその地形を認識する、パズルをみてどのピースが合うかイメージする、ダンスを覚える、などです。
⑤目と手の協応動作
「目と手の協応動作」とは、見ている対象物に合わせて体が反応し動くことのできる能力のことです。例えば、自分に向かってくるものをよけられる、目の前の人と同じ動きができる、見たままの字を書く、などです。
終わりに
ここまで読んでいただきましたが、あれ?これはスポーツの話?と思われたかと思います。そうです。スポーツにも学習にもどちらにも役に立つ能力です。
勉強するときに、漢字が覚えられない方、これは漢字の形の認識(目でのとらえ方)が上手にできていない可能性があります。(視空間認知)
また、問題の意味が理解できない、という方は読解力が不足しているとなるのですが、文章を読む「追従性眼球運動」の問題かもしれません。
スポーツもそうです。
コーチの言われたことができないのは、お手本となるフォームを選手がしっかりとらえることができていない可能性があります。
世の中の動作、学習面に関して基礎となるのは「視るチカラ」が重要となるのは間違えないでしょう。
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