聞いたことありますか?「ビックマック指数」という言葉です。
自国の通貨の力を他国と比較するときに見る指標の一つです。
食べたことなくても、ビックマックの存在は皆さんご存知ですよね。身近なモノの価値で比較するため、お金の価値がわかりやすい指標となっております。
本場のビックマックは1個850円
皆さんもご存知、マクドナルドはアメリカ発祥の企業です。しかも世界中に店舗展開しています。
しかし、ビックマックの物自体は変わらないのに、金額は国によってことなります。
※為替レートは2024年10月17日現在を参照
日本ではビックマックは480円、アメリカでは850円くらいになります。これが「為替の影響」です。
為替なんか、どっちかが上がればどちらかが下がるので、経済力の指標になるのか?という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
私も初めてビックマック指数を知ったとき、なんで?と思っておりました。
円が弱くなると千円札1枚で買えなくなる
例えば、現在のレート(150円/米ドル)で計算します。
日本のビックマック480円=アメリカのビックマック5.69米ドル
です。つまり
日本のビックマック480円=アメリカのビックマック約850円
になります。
では1米ドル180円になったとしましょう。
日本のビックマック480円=アメリカのビックマック約1024円
になってしまいます。あれ?日本のビックマックは値段変わらないのに、アメリカで購入しようとすると180円くらい値上がりしております。日本で同じようにお給料をもらっていても、アメリカに行くと同じような生活はできなくなってしまうということです。
これが円の価値が安くなる「円安」という現象です。
日本でのモノの値段が下がるわけではありません(笑)この円安という状態になると、他国を訪れた際に「モノが高い。。。」となってしまうのです。
つまり、自国の通貨安くなる=経済力が負けている、ということになります。(もちろん単純な話ではございません。)
世界一高ビックマックは1200円越え
この表をご覧ください。
世界一高いビックマックはスイスの1214円です。
日本の2.8倍くらいの価格です。高いです。
日本は全体の44位です。安い方ですね。日本で生活している分にはこれで良いのかな、と思います。しかし、諸外国とビジネスを行う場合はもう少しビックマックの値段が高い方が良いと思います。
「円安・円高」「インフレ・デフレ」など、様々な数字が上がったり下がったり、、、ややこしいですよね。そうなんです。経済は複雑なのです。
今回はビックマックという身近な商品の値段で、経済についての話をさせていただいております。
ここで、日本で一生過ごすから関係ないや、と思う方もいらっしゃるかと思います。
しかし、こう考えるとどうでしょう?
「ビックマック安く購入できるということは、世界で日本人の労働評価が低く評価されている」ということになります。
注目していただきたい点は2つあります。
- アメリカのビックマックの米ドル価格の上昇率が日本のビックマックの円価格の上昇率より大幅に大きいこと
- 円が対米ドルで大幅に安くなっていること
つまり、アメリカでビックマックを購入しようと思ったら、
- 多くの米ドルが必要
- 米ドルの交換に多くの円が必要
ということになります。
日本では失われた30年、とかいわれる期間がありましたが、この期間は給与などがずっと横ばいでした。下がってないのでよさそうですが、その期間のアメリカのインフレ率は約3%。
毎年3%ずつ円の価値が下がっているということです。
30年前の100万円の価値が、現在の価値で約40万円
60万円も損をしているということになります。現状維持は衰退につながります。
逆にアメリカの3%の成長ですが、日本も同じように毎年3%、30年成長しつづけたら、100万円が約242万円の価値になります。2.4倍です。
これがインフレ・デフレの考え方です。
私もどことなくニュースで経済の分野を見ていた時に、景気の良し悪しはよく分かっておりませんでした。しかし、このビックマック指数を知ってから、シンプルに考えられるよになりました。
人生100年時代と言われる時代です。100年間、毎年3%の成長を遂げると、100万円は約1921万円になります。
なので、資産運用をして年率3~5%くらい目指せる「S&P500」に投資しよう、みたいなことが言われております。
世界の価格
世界各国にあるビックマックで国力の話をさせていただきましたが、私は分かりやすいたとえだな、と思いました。単純に「日本の方がやすい、あの国はもっと安くていいな」という話でもないのです。
今後も日本経済が前進しているのかを確認するために、ビックマックを食べたいと思います(笑)
コメント