ジムにいらっしゃる方の目的で圧倒的に多いのが「やせたい」という目的を持った方です。体型のコンプレックス的な話でいえば、一番多いのではないでしょうか。身長伸ばしたいといわれても成長期が終わってしまった方の背をトレーニングで伸ばすのは難しいですもんね。
一番痩せる運動
この質問は一番多いです。
そりゃそうですよね、痩せたいのですから(笑)これ結構状況や目的によって難しいんですよ。今回はトレーニング方法ではなくて、運動生理学の話で痩せやすい心拍数にテーマを絞りたいと思います。
痩せる心拍数
そんな心拍数あるの?と思われたでしょう。あります。
ちなみに、皆さんはご自身の安静時心拍数をご存知でしょうか。安静時心拍数とは、何も活動していないときの心拍数です。成人でだいたい70拍/分くらいといわれております。体力のある方は70拍/分より少なくなる傾向があります。
ではどのように痩せる心拍数を調べるのでしょうか。
カルボーネン法を使います。
カルボーネン法とは心拍数をもとに運動強度を決める方法です。下記のような計算式がございます。
{(220‐年齢)‐安静時心拍数}×運動強度+安静時心拍数
例えば30歳、安静時心拍数70拍/分、運動強度75%とします。答えは160拍/分です。この心拍数で走ることがもっとも痩せやすい心拍数になります。この心拍数を保って走ることが大切です。
この数字はAT値(アネロビックスラッシュホールド)といいます。簡単にいうと有酸素運動と無酸素運動の境界線です。有酸素運動のもっとも強度の高い運動になります。つらいかどうかは主観的な感覚はいりますので、ここでは不問にします。
AT値で運動しているときは、安静時心拍数の血流量の約5倍の循環量になると言われております。単純に5倍、痩せやすい状態になっております。
ちなみに20分以上走らないと意味がない、という話を聞いたことはないでしょうか?それは誤解があります。仮に19分59秒までしか走らなかったら意味がないのか、ということになってしまいます。有酸素運動は始めて3秒で脂肪燃焼は開始されます。そこから20分にかけて脂肪燃焼効果が向上していき、20分以上で脂肪燃焼効率が急激に上昇します。
正直走りのは大変だし、時間がないよ、という方も少なくないでしょう。しかし、上記にも述べたように3秒走れな脂肪燃焼開始します(笑)きつい、時間がない方は5分くらいから始めてみてはいかかでしょう。
※グラフでは30分と記載されてますが、20~30分くらいから脂肪燃焼効率が急激に向上するようなイメージでお願いします。
おわりに
今回の運動動作は分かりやすく、「走る」で表現しました。走ると痩せそうですよね。ここで意識していただきたいのは、トレーニングにはすべてレベルがあり、体内で使用するエネルギーが異なります。
速く走るからいい、遅いからダメ、ということはありません。何を目的にするのか、で強度設定は変わります。適正なフォームと適正な負荷をかけて、美しい体を手に入れましょう。