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無理なダイエット!《体によくない“低血糖”》血糖値スパイクは脳梗塞や心筋梗塞のリスク 血糖値の変動を抑えるには「カーボラスト」がおすすめ

健康

健康の数値は高いよりも低い方がいい──そう盲信している人は多いはずです。しかし、当然、低いことにもリスクはあります。高血圧や高血糖になりやすい寒い季節、数値を下げようとよかれと思ってやっていたことが裏目に出ているとしたら……最悪の場合、死に至るかもしれない衝撃の事実を明らかにしていきます。

無理なダイエットで脳梗塞や心筋梗塞に

白米にラーメン、パスタ……日本人は糖質の多いものを好んで食べる文化があるが、糖質過多による高血糖は当然ながら体の健康を害します。

現代の日本人は体をあまり動かさないのに、炭水化物や糖分を摂りすぎる傾向にあります。エネルギーとして消費されなかった糖質は体内に中性脂肪として蓄積され、肥満や生活習慣病の原因になります。

かといって、血糖値を下げすぎる「低血糖」も体によくないといいます。

血糖値の正常範囲

血糖値の正常値

空腹時約70~100mg/dL

食後140mg/dL未満で、70mg/dL以下になると低血糖です。体内で血糖値が低い状態が続くと、血糖値を上げるために糖質以外の物質からブドウ糖を合成する『糖新生』が活性化します。その結果、副腎皮質ホルモンのバランスが崩れて自律神経の乱れを招き、疲労や倦怠感、ストレスを感じるようになるのです。

血糖値スパイク

もっとも恐れるべきは、食後に血糖値が乱高下する「血糖値スパイク」が引き起こす低血糖です。

空腹時の血糖値は正常でも、食事をすると血糖値が急上昇し、数時間で血糖値が急激に低下する人がいます。誰でも食前と食後で血糖値の変動はありますが、振れ幅が大きいとさまざまな不調を引き起こします。

食後に急激な眠気やだるさに襲われたり、手足が震える人は血糖値が急激に下がっている可能性がある。低血糖になると、脳が血糖値を上げようとアドレナリンの分泌を増やし、攻撃的になることもあります。

無理なダイエットをする人や、やせて筋肉が落ちている人ほど血糖値スパイクが起こりやすいそうです。それを繰り返すと血管がボロボロにもなる。

血糖値スパイクが起こると、細胞から活性酸素が発生して血管を傷つけるので、動脈硬化が進行しやすくなります。血糖値が乱高下すると脳梗塞心筋梗塞のリスクが高くなることもわかっています。

糖尿病の人が注意すべき‘‘血糖値の下げすぎ’’

糖尿病の人ほど、“血糖値の下げすぎ”には注意が必要です。治療薬で低血糖になり、深刻な事態に陥ることがあります。

高齢になると代謝機能が低下するので、若い人よりも薬が効きやすいです。特に数種類の糖尿病治療薬をのんでいると血糖値の調整がうまくいかずに、低血糖で意識がもうろうとすることがあり、ふらついて転倒することもあります。

GLP-1受容体作動薬を使用し、約6%が低血糖

本来は糖尿病の治療薬で、インスリンの分泌を促して血糖値を下げる薬です。GLP-1を使った約6%の人が軽度の低血糖になったというデータもあり、健康な人が使うと低血糖になるリスクが高くなります。低血糖になれば脳の機能低下にもつながりますし、全身の栄養状態が悪くなるので免疫力の低下にもつながります。

「ベジファースト」より「カーボラスト」

つまり、健康状態に問題がなければ薬に頼らず、できるだけ生活習慣で血糖値の変動を抑えるのが正解です。血糖値を急上昇させないために、食事は野菜を先に食べる「ベジファースト」を心がけている人もいるが、最近は炭水化物を最後に食べる「カーボラスト」がおすすめです。

最初に食べるのは野菜や肉など、炭水化物以外ならどれでもかまいません。おかずを先に食べて、お米や麺類を最後にすると、血糖値の急上昇を防げます。パスタやラーメンなど、炭水化物の割合が多すぎる食事は控えましょう。

血糖値スパイクを防ぐには、食事は1日3食がいい

つまり、血糖値の上下動を少なくすることが大切です。

血糖値が下がっている時間が長いほど次の食事でたくさん食べてしまうし、血糖値が上がりやすくなる。食事の間隔は空けすぎない方がベターです。早食いも血糖値を急上昇させやすい。最低でも15分はかけて、よく噛んで食べてください。食後はウオーキングやストレッチなど10分程度軽く体を動かすと、血糖値の上昇が緩やかになります。

糖質が少ない間食はおすすめ

ミックスナッツやチーズなどがおすすめです。チョコレートもカカオ70%以上なら血糖値にほとんど影響はありません。週に1、2回程度なら好きなおやつを食べても大丈夫です。コーヒーは適量なら血糖値を下げるといわれますが、カフェインには興奮作用もあり、飲みすぎるとかえって血糖値が上がりやすい。1日4杯以上はやめましょう。

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