「金利が上がるかもしれない」
最近、ニュースやSNSでこんな言葉を目にする機会が増えていませんか。これまで長く続いた低金利時代。住宅ローンを組んだ多くの方が、その恩恵を受けてきました。しかし、もしここで金利が1%上がったら、私たちの暮らしはどう変わるのでしょうか。
この記事では、資産価値5,000万円の住宅をイメージしながら、住宅ローンと家計への影響をできるだけリアルに、そして数字だけでなく「生活の実感」として感じられるようにシミュレーションしていきます。
専門的な話も出てきますが、難しい言葉は極力かみ砕いてお伝えします。読み終わるころには、「金利上昇」という言葉への漠然とした不安が、少し整理されているはずです。
1. 今回のシミュレーション条件
まずは前提条件を整理しましょう。
都市部の新築マンション、もしくは首都圏近郊の戸建てを想定すると、決して非現実的な数字ではありません。むしろ「よくあるご家庭」の設定と言えるでしょう。

2. 金利1.0%のときの住宅ローン返済額
まずは、金利が上がる前の状態を見てみます。
- 借入額:4,500万円
- 金利:1.0%
- 返済期間:35年
この条件での毎月の返済額は約12万7,000円です。
ボーナス払いなしで考えると、
- 年間返済額:約152万円
という計算になります。
「家賃と同じくらい」「思ったより払える」と感じて、この金額で住宅購入を決断した方も多いのではないでしょうか。
3. 金利が2.0%に上がった場合の返済額
では、ここからが本題です。
もし金利が**1%上がって2.0%**になったらどうなるのでしょうか。

同じ条件(借入4,500万円・35年)で計算すると、
- 毎月の返済額:約14万9,000円
になります。
つまり、
- 毎月:約2万2,000円増加
- 年間:約26万円増加
です。
「たった2万円」と思うか、「2万円も」と思うか。この感覚の違いが、家計への影響を分けるポイントになります。
4. 家計へのリアルな影響
では、毎月2万2,000円の増加は、実際の暮らしにどう影響するのでしょうか。
食費との比較
例えば、4人家族の食費が月8万円だとすると、
- 食費の約4分の1
が、金利上昇分だけで消えていく計算です。
外食を1〜2回減らす、少し食材のランクを下げる。そんな小さな我慢が積み重なるかもしれません。
教育費との比較
お子さんがいるご家庭なら、習い事や塾代も現実的な比較対象です。
- 習い事1つ分
- 学習塾の月謝の半分〜1人分
が、ローン返済に上乗せされるイメージです。

5. 35年間で見ると、差はもっと大きい
ここで少し長い目で見てみましょう。
金利1.0%と2.0%では、総返済額にどれくらい差が出るのでしょうか。
差額は、
約930万円
になります。
900万円あれば、
- 子ども2人分の大学費用
- 老後資金の大きな一部
- 住宅の大規模リフォーム
が現実的に見えてきます。
「金利1%」という数字が、決して小さくないことが実感できるのではないでしょうか。
6. 資産価値5,000万円の住宅は守れるのか
住宅は「住む場所」であると同時に、「資産」でもあります。
金利が上がる局面では、一般的に
- 不動産価格が伸びにくくなる
- 売却時の買い手が慎重になる
傾向があります。
もし将来、
- 住み替え
- 転勤
- 老後のダウンサイジング
を考えている場合、ローン残高と売却価格のバランスが非常に重要になります。
金利上昇で返済が重くなると、「売りたいときに売れない」という心理的な縛りも生まれがちです。
7. 不安を減らすために、今できること
金利が上がるかどうかは、個人ではコントロールできません。でも、備えることはできます。
① 固定金利への切り替え検討
「安心料」として、固定金利を選ぶのも一つの選択です。
② 繰り上げ返済
余裕のあるときに元金を減らしておくと、将来の金利上昇の影響を抑えられます。
③ 家計の見直し
通信費、保険、サブスク。毎月数千円の見直しが、金利上昇分を吸収してくれることもあります。
8. 「家を持つ」という選択の重み
住宅ローンは、数字だけ見ると冷たい計算式の世界です。でも、その裏には
- 家族との時間
- 子どもの成長
- 毎日の安心感
があります。

だからこそ、「金利が1%上がる」という現実を、怖がるだけでなく、正しく知ることが大切です。
知っていれば、備えられる。備えがあれば、不安は小さくなる。
まとめ
住宅ローンは長い旅です。途中で風向きが変わることもあります。でも、地図を持っていれば、進む道を選ぶことができます。
この記事が、あなたとご家族の「これから」を考える、小さなきっかけになれば幸いです。


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