「とりすぎ3とは何か兄弟」とは「塩分」「油分」「糖分」の3悪です。これらは加工食品、市販の惣菜、インスタント食品、外食に大量に使われています。

そして市販のお菓子こそが、この「3兄弟」の諸悪の根源と言っていいほど、要素が凝縮されているものなのです。
市販のお菓子は「塩」「油」「糖分」をとりすぎる
市販のお菓子は「スイーツ系」と「スナック菓子系」に分かれます。


「スイーツ系」はチョコレート、クッキー、アイスクリーム、プリン、ゼリーなどで、高脂質のクリームやチョコレートを使ったものです。「スナック菓子系」は、いわずと知れたじゃがいもやとうもろこしなどを油で揚げたお菓子です。
問題は「スイーツ系」の場合は、「油分」と「糖分」、また「スナック菓子系」では、「塩分」「油分」「糖分」のとりすぎになってしまうことです。
スナック菓子の場合は、一袋に0.5~2g程度の「塩分」が、20~30gの「油」が入っている商品も少なくありません。
油は、「量」だけでなく「質」も問題です。市販のお菓子に使われる多くが「安全性に疑問のある精製加工油脂」です。
この精製加工油脂の何が問題かというと、「油っぽさ」を感じないから食べすぎてしまうのです。
糖分も同じです。たんに「砂糖のとりすぎ」以上の問題が潜んでいます。

市販のお菓子や清涼飲料水に使われる 「人工甘味料」「ブドウ糖果糖液糖」はとりすぎても、それと気づきません。

500ml入りのペットボトルに「50~60g」もの糖分が入っている商品も多いですが、子どもたちはペットボトル1本をいとも簡単に飲み干してしまいます。
それから、油と糖を一緒にとることも問題視されています。脂質と糖質を一緒にとることで太りやすくなることが、国際的にも問題になっています。
これは本当に恐ろしいことだと思います。
スナック菓子の「本当の問題」は「黄金トリオ」
いま、スナック菓子による「油」「塩」「糖分」のとりすぎ問題を指摘しましたが、じつはスナック菓子の「本当の問題」は、もっと大きなところにあると考えています。
それが私の言う 「黄金トリオ」 です。
黄金トリオとは、
①食塩(精製塩)
②うま味調味料(化学調味料)
③たんぱく加水分解物
の3点を指します。
このうち「①食塩(精製塩)」と「②うま味調味料(化学調味料)」は説明しなくてもおわかりでしょう。
「③たんぱく加水分解物」とは、肉や大豆などのたんぱく質を分解して作り出すアミノ酸のこと。多くは「塩酸」を使って分解します。



この3点セットこそが日本人の好む「うま味の素」 なのです。
この3点セットさえ入れれば味が決まり、みんなが「美味しい」と思うものが、あっという間に作れます。
市販のお菓子だけでなく、市販のだしの素、ラーメンスープ、インスタント食品、すべてこの「黄金トリオ」が味のベースになっているのです。

「黄金トリオ」で「舌のセンサー」が働かなくなる
では「黄金トリオ」の何が問題かというと、「油分」「塩分」に対する「舌のセンサー」が徐々に働かなくなることです。
カップ麺には、5gから多いものでは9gもの塩分が入っています。
お湯の量が450mlとして、9gならば塩分は2%。海水の塩分濃度が3%ですから、2%は相当な濃度です。
2%の塩水は飲んでみればわかりますが、かなりしょっぱくて450mlなど、とても飲み干す気になれません。
しかし「黄金トリオ」によって味つけされれば、2%の塩水も、美味しく飲み干すことができてしまうのです。
「実際の塩分の量」と「舌で感じる塩辛さ」は大違いなのです。
この 「大量の塩分・油分」を、それと気づかずにとってしまうのは、「黄金トリオ」の魔力にほかなりません。
味が濃くて美味しいから、「大量の塩分・油分」も気にならず、ペロリと平らげることができてしまうのです。
子どもの大好きなポテト系スナック、粉が人気の洋風せんべい、ラーメンスナック、どれもすべて「黄金トリオ」 で作られているものがほとんどです。
そして最も大きな問題として「黄金トリオ」が使われた「市販のお菓子」ばかり食べていると、「素材本来の味」がわからなくなってしまうという大問題があります。
「黄金トリオ」が使われていないと、「どうも物足りない」と満足できなくなり、味覚がおかしくなってしまうのです。
スナック菓子ばかり食べて育った子どもは、野菜の淡泊な味を「美味しい」と感じることができなくなります。
「子どもが野菜を食べなくて困っている」
「どうしたら子どもの偏食を直せますか?」
市販のお菓子を食べ続けて「黄金トリオ」で育った子どもに、急に「野菜を食べなさい」と言っても、ムリな話なのです。
終わりに
いかがでしたでしょう。ダイエットや健康面を考えたらお菓子はとるべきではない食物です。しかし、お菓子は簡単に手の届くところにあります。そして様々な場面でいただく機会があります。
食べたい方は量を気を付けて食べたり、運動をして調整していきましょう。
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