勉強になる記事を見つけました。
営業マンに対しての話かと思いましたが、仕事をする上でのコミュニケーション、考え方、価値観などが面白く、私はとても共感できたので紹介させていただきます。
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本物の富裕層は「人の使い方」がうまい
富裕層の考え方や習慣――というと、高級車やクルーザー、タワマン、豪華な別荘など「お金の使い方」に目が行きがちですが、われわれが本当に注目すべきテーマは、彼らの「人の使い方」なのかもしれません。
「本当にお金を持っている人って、みんな“経営者っぽい”んだよね」
これは、私が銀行員時代、富裕層のご自宅で提案をしていたときに同席していた上司の支店長がポロッと漏らした一言でした。
世の中には多くの富裕層がいますが、一代で巨万の資産を築いた富裕層には、ある共通点があります。
それは「人の使い方」、言い換えれば「マネジメント」がうまいということです。
見込みのある営業マンに富裕層が投げかける質問とは?
富裕層の周囲には、日々さまざまな営業マンや専門家が訪れます。銀行、証券、保険、不動産、コンサル、M&A、税務、法務……。営業マンにとっては、「いかに気に入られるか」が勝負です。

出典:できる営業マンになる! 優秀な営業マンの特徴と実践すべき …
ところが、本物の富裕層は、どれだけ感じがよくて頼りになりそうな営業マンだったとしても、いきなり仕事を発注したりはしません。
富裕層はまず、営業マンにある種の“お題”を与えて反応を見ます。例えば、こんな具合。
「これから、良さそうな資産運用って何?」
「相続対策で、一番尖ったものって何かな?」

この種の質問は、正直、正解なんてものはありません。そんな質問を投げかけることで彼らは、「どれだけこちらのことを考えているか」「どこまで踏み込んで動けるか」という点を見ているのです。
気づけば、“富裕層のために”一生懸命働いている
このお題に対して、考え抜いて提案を返すと、彼らの注意を引くようになります。そして少しずつ反応が変わっていきます。
「なるほど、じゃあこれについても調べてくれる?」
最初は遠巻きだった関係が、少しずつ具体的な相談へと変わります。解決すべきお題の難度も上がりますが、継続的に仕事が来るようになっているのです。
営業マンは「気づけば、完全にその富裕層のために働いている」状態になっています。もちろん、見返りはありますが。

出典:できる営業マンになる! 優秀な営業マンの特徴と実践すべき …
面白いのは、このような“使い方”をしている富裕層の多くが、経営者であるということです。
つまり、社内で部下を動かすのと同じように、社外の営業マンや税理士などを自然にマネジメントしているのです。
例えば、グループ企業を10社以上束ねる男性Aさんは、その典型です。初めてお会いした際、Aさんは私の名刺をじっと見つめながら、こう言いました。
「うち、相続はすでにある程度設計済みなんだけどね。逆に聞くけど、あんたならうちの資産、どう守る?」
正直、その時点ではまだ何の関係性もできていませんし、私が彼について知っているのは有価証券報告書に記載のあることくらい。彼が上場株を資産管理会社で保有している以外は、資産の詳細について何もわかっていませんでした。
しかし、そのお題にある程度の想像と、持っている経験と知識で取り組み、翌月にはプランとリスクシナリオを提案したところ、
「よし、1社、相談に乗ってくれ。あと、うちの長女にも話してみて」
そこから半年後、トントン拍子に仕事の依頼が進んだのです。
甘さを見抜き、挽回のチャンスを与える営業マンを“育てる”
また、マネジメントがうまい富裕層は、営業マンからよい提案を引き出すだけでなく、「詰めの甘さを見抜く」スキルにもたけています。そして、厳しく指導した後にきちんとフォローする。人心掌握術ともいえる手法で、関係性を強固にしているのです。
「で、お前はうちに何しに来たの?」
渋谷の自社ビル。広すぎる社長室で、30代の営業マンI君は焦りました。
I君は一生懸命に「海外保険とオフショア法人スキーム」をプレゼンしました。しかし、顧客である社長の表情は晴れません。返ってきた言葉は厳しいものでした。
「俺とお前の関係ってなんだかんだで長いよな。で? それって俺の何の問題を解決してくれるの? お前、最近調子に乗って、自分が売りたいモノしか提案してねぇよな?」

調子に乗ってしまうこと、ありますよね。人間だもの。
一瞬、沈黙。I君は言葉を詰まらせ、思わず立ち上がって頭を下げました。もうこれ以上はダメだと思った、まさにその瞬間──

「まあ、でもいいよ。もう一回だけチャンスをやるから、ちゃんと俺とか顧客のことを考えろ。来月また来いよ。今度は“うちのお困りごと”をきちんと考えてから来い。チャンスはやる」
I君は、あの夜の帰り道を「胃液が逆流するくらい悔しかった」と語ります。だが、それと同時に、こうも言いました。
「一度ボコボコにされた後に、拾い上げられる。あの瞬間、僕の中で“この人のために全力で働こう”ってスイッチが入ったんです」

出典:いらすとや
結果、I君はその後、社長の個人的な資産管理も任されるようになり、一緒に海外視察もするような仲となりました。I君の独立時にも多額の出資をしてくれています。
これはただの“指導”ではありません。
一度突き放して、試し、拾い上げることで人の忠誠心を引き出す──誰にでもできることではありませんが……まさにマネジメントの本質がここにあるのです。
本物の富裕層が部下ではない人材を動かすのがうまいワケ
会社の中では、肩書や上下関係で人は動くものです。
ところが、富裕層が相手にするのは社内外の専門家。つまり部下もいれば、外部の人間もいる。場合によっては、雇用関係もない人たちです。そんな人材を、“動機付け”で動かしていくのです。
「自分がこの人の期待に応えたい」と思わせる空気をつくる。
これは、一般的な意味での接待や付き合いとは違う。まさに“育てる感覚”に近いと思います。
営業マンとしては、最初はただの規模の大きそうなお客さんだったはずが、気づいたら「この人の期待を超えたい」と思う存在になるわけです。こうなると関係は一気に深まります。

うおぉーーー、頑張らねば!!!
実は、こういった富裕層たちも、もとは“営業マン”として会社を立ち上げ、ゼロから取引先を開拓し、部下を育ててきた経験を持っています。
だからこそ、「人はどうすれば動くのか」「どうすればモチベーションを上げられるか」という人間理解にたけています。
要するに、会社経営の現場で培った“人を動かす力”が、築いた資産を守る上でも生きているのです。
それが彼らの資産形成力の源泉でもあるし、結果として盤石な体制にもつながっています。
この話は、何も富裕層だけに限ったものではありません。
われわれが日常の中で「誰かにお願いする」「人と一緒に何かを進める」といった場面でも、生かせる視点があります。
ただ単に頼むのではなく、相手の力を引き出し、動機づける。そして、信頼関係をつくっていく。
本物の富裕層は、「人を巻き込んでいく技術」が優れた人間なのです。
出典:ダイヤモンド・オンラインより抜粋、一部編集
以上です。いかがでしたでしょう。
多くの人が頑張って仕事をしていると思いますが、どれだけ相手のためを思って働けているか、本質的な話でした。
営業職ではないから関係ないかな、と思う方もいらっしゃるかと思いますが、仕事は必ず相手がいます。社内でも社外でも。仕事を成功させたいと思う意識は重要ですが、相手のことを考える、という視点は改めて考えさせられました。
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